39冊目『いつでも会える』
「ぼくは、いつも 楽しくて、うれしくて、しあわせだった。」
犬のシロが飼い主のミキちゃんを失うおはなし。
逆は読んだことがあるけれど、飼い主の女の子が亡くなってしまうというのはかなり衝撃的だった。そしてそこからの物語が、そう変わらないことも。 シロは世界中のどこを探してもミキちゃんに会えなくて、でもある日、目を閉じればミキちゃんに会えることがわかる。「遠くて近いところにいたんだね。まぶたの裏で ぼくらは、かわらない。ぼくらは、あのときのまま。」
うーーん。シロがミキちゃんを探し回るところはグッときたし、ページをめくっても首をかしげてるだけのところなんかは良かったのだけど、いまいち思いを乗っけられなかった。これならたとえシロが亡くなってたとしてもおんなじじゃないのか。例えば『てつぞうはね』のように新たな出会いも匂わせるとか、もっと希望に寄り添うことも出来たんじゃないのか。ちょっと作者の意図が分からなかった。
絵は可愛いしサイズが小さめなので持っていてたまに読む分には素敵な本。
「ぼくは、シロ。みきちゃんに いつでも会える。」