41冊目『うさこちゃんおとまりにいく』

 

「あなたが うさこちゃんだって すぐ わかったわ」

 

うさこちゃんがひとりで友だちの家に遊びに行くおはなし。騙し絵。

うさこちゃん時空においてはうさこちゃんとまるで同じ顔の友だちがいることはもう当たり前のことなので、今回も友だち、他人と説明されてもうさこちゃんうさこちゃんの2人。2人できゃっきゃ遊ぶ。ブルーナもそこを突っ込んでくれるのを待っているかのように、「ほら、みれば わかるでしょ」「ほら、みてごらん」と読者をからかいだしている。

中盤のうさこちゃんうさこちゃんうさこちゃんそっくりの形に切ったお面をうさこちゃんに翳しているところなんて頭がくらくらする。そしてその円形の美しさにうっとりする。左右対照のページや最後並んで寝るところまで、全部が高度な騙し絵のようだ。こんなにわくわくする絵本を読ませてもらえるなんて、君はきっと特別な存在だと思いました。今は私がおじいさん。孫に読ませるのはもちろん『うさこちゃんおとまりにいく』。なぜなら彼もまた、特別な存在だからです。

 

それは置いといて本当にどの作品見ても新しい驚きがあるからやめようやめようと思いつつ楽しくてやめられない。うさこちゃんセットで欲しい。特別な存在にならなくちゃな。今から。

 

「だって、あんなに あそんで おまけに うんと おしゃべり したんですもの。」