40冊目『うさこちゃんとあかちゃん』

 

うさこちゃんとあかちゃん (2才からのうさこちゃんの絵本セット2) (ブルーナの絵本)
 

「ああ、たしかよ、はっきり わかる。もうすぐ あかちゃんが うまれるわ。」

 

ふわとうさんとふわかあさんの元にあかちゃん、つまりうさこちゃんに妹が出来るおはなし。

先日行ってきたミッフィー60周年展にて原画が展示されていたのでさっそく読んでみた。そこの説明でも書かれていたけれど、以前うさこちゃんが生まれたときは、天使がうさこちゃんを連れてきてくれた、のような、ちょっとぼやかした言い方に止めていたのが、今作ではふわかあさんのおなかがちゃんと膨れてそこから生まれてくることが“わかる”ようになっている。

生まれてくる赤ちゃんになにか出来ることはないかとひよこの絵を描いたり、ねずみのぬいぐるみを作ったりするうさこちゃん

「とても よく できたでしょ。だって、まえに おばあちゃんから つくりかたを おそわって いたんですもの。」という台詞に、『うさこちゃんとだいすきなおばあちゃん』を思い出してぐっときた。

本当にうさこちゃんは表情豊かだなあと思う。「こんなに ちいさいなんて あたし おもっても みなかったわ。」というときも、いつもの顔にぱっと見えるけれど、そこには新鮮な驚きがある。新しい感情の発露がある。

そうです、このあいだ、ブルーナがいかにこの本をじっくり時間をかけて作っているかを知ってしまったおかげで、もうすっかり虜です。行ってよかった。読めてよかったです。

 

「ほら、あかちゃんは こんなに ちいさい。

 でも、うさこちゃんは とてもおおきい。」