5冊目『敬虔な幼子』

 

敬虔な幼子

敬虔な幼子

 

 

「神様は僕を愛してくださり、僕の罪をすべて許してくださいました。僕は幸せです!」

 

ゴーリー初体験はまっすぐすぎる信心を抱えた子供の生涯のおはなし。

なるほど、これは不安になる。とんかちを後ろ手に持って「なにか出来ることはある?」と聞いてくる4歳児は映画『エスター』なら絶対にその後人を殺すよ。

人を殺すことが神に報いることであれば殺人すらいとわない、という形が、恐ろしい意味での宗教なのはいつの時代も変わらないもの。なにかを信じすぎないようにしたいし、またなんの使命も持たずに生きて生きたい。それらはいつか幼子を縛り悪魔の元へ連れて行くと思う。