2冊目『どんなにきみがすきだかあててごらん』

 

どんなにきみがすきだかあててごらん (児童図書館・絵本の部屋)

どんなにきみがすきだかあててごらん (児童図書館・絵本の部屋)

 

「ぼくは、きみのこと、きみのつまさきのさきまで、すきだよ」

 

古本屋にあったので買いました。相手に自分の“スキ”を伝えるため、さまざまな表現をするうさぎの話。

自分の中ではこのうさぎたちは親子ではないのだけれど、どうなのかなあ。親や子なら、こんなふうに愛情表現をしなくても“スキ”を表現できる。でも親子でない、ただ愛し合っている2人だったら。ユリ熊嵐いうところの“キス”を諦めて“スキ”を得られるか。

なんだかんだ言って自分にも自分の“スキ”がどういう形をしていて、どれくらい大きいのか分からないのだ。だからそれに似た形の言葉を生んだり、ウサギじゃない私たちはお金の額で表現したりしている。

「好きって言葉はただのカードだ。お前たちはその言葉をただ後世に受け継げば良い」(子供はわかってあげない)

「ちゃんと好き、ってどういうこと?」(サッドティー)

 

さまざまな作品で人が、命が、どう相手に“スキ”を伝えたらいいのかで悩んでいる。このウサギも体一杯に表現するけれど足りなくて、果ては「ぼく、おつきさまにとどくくらい、きみがすき」ときたもんだ。「うん、それはとおくだ。うんととおくだ」

 

読んでいくうちに涙が止まらなくなってくる。そして心から優しい最後のページ。とても良い本だ。 早いけれどもベスト級の絵本。

 

とまあ、絵本を読んでとりとめもないことを書いたりしている。出来れば今年中に100冊。図書館で借りたり古本屋に行くのは許してください。それと子供コーナーにリュックを背負った不審者がいても通報しないでください。